data tech 2017 に行ってきました -基調講演めも-
data tech 2017 に行ってきたのでメモを残します。
ブログを始めた思いもろもろは、また別の機会に書こうと思います。
基調講演
次を見据え企業が備えておくべきデータ活用基盤とは?
~RDBMS,Hadoopの活用からディープラーニング・AI技術の今後まで~
株式会社セゾン情報システムズ 小野和俊さん
株式会社ノーチラス・テクノロジーズ 神林飛志さん
株式会社オラン 木内里美さん
●データ分析基盤ってどう?
神林さん:
- MLは所詮過去のデータを学習させるので、過去のデータに基づいている。新しいことは出てこない。
- データ分析基盤はいらん!それよりも人の育成の方がよっぽど大事。
- データを活用できる人材が圧倒的に不足している。90%以上の企業で足りていない。だから自動発注してくれ、という話になる。
木内さん:
- システムのための基盤とデータ分析のための基盤は違う。システムのための基盤を作るのは割と簡単。でも、データ分析のための基盤は企業文化などが絡んでくるため、作るのが難しい。
- データは現場のためにある!データ分析基盤を作った上で大切なことは、現場にいる人たちがリアルなデータを見て何かに気づくこと。何かがおかしかったらそれを直すこと。
- データを見て気づくことは、何か特別な能力が必要なことではない。普通の人でもできる。
●RDBか、Hadoopか?
神林さん:
- Hadoopは10PB以上でないと入れる意味がない。ただし、今のRDBは1TBを超えてくるときつい。この間を埋めるものがないのが現状。例えばYから始まる検索会社は3PBくらいあるので、こうなると選択肢はHadoopしかなくなる。
- そこでHTAP。OLTPとDWHのハイブリッド。データを移さないというコンセプト。
- HTAPのターゲットはTBクラス。PBは考えていない。
- まだできていない。(このあとのセッションでHTAPの話あるけど、できました!とか言ってたら帰っていいです、とおっしゃっていましたw)
- かろうじて動いているのはSAPのHANA。
●Deep LearningやAIについて
木内さん:
神林さん:
- Deep Learningは画像認識など形の変わらないものに強い。形の変わるものは難しいので、人の顔認識や自動運転などはまだまだ。
- AIを入れるために今までの法律を変えますとか、枠組みを変えますなどはナンセンス。今までの枠組みを変えずに導入できるのがいい事例。例えばAIで癌の判定をすることなど。検査は医療行為ではないので今までの枠組みを変えずにできる。
●人の育成について
神林さん:
- 人を育てるというよりも、人が自由に動ける環境を整えることが大切。
- 木内さんの話に出てきた「データを見て、気づいて、直そうとする」というのは、何かのトレーニングでどうにかなるものではない。それはその人の人間性の問題。
- どんなに能力が高くても、上司から「こうでなきゃだめだ!」と言われる環境でその能力が発揮できるわけがない。
●今後について
神林さん:
- 今の技術はおもしろい!
- 不揮発性メモリなど、アーキテクチャが分散処理をやる方向に変わってきている。
- この数年は先端の技術をwatchして。
今回も神林節炸裂で面白かったです。神林さんのお話はいつもすがすがしく、そしてもっと勉強してがんばろう!と思えます。
長くなってしまったので、HTAPについては、別セッションを聴いてきたので別記事で書きます。